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ルルーシュvs一般の男でルルライ落ちのお話です。

美人のライに片思いの一般男視点

センチメンタラバー  



あまり来ることもない図書館にわざわざ足を運ぶ理由があるのかと訊ねられると、本が目的でないのは確かで、人に会いに行くことがそうなのだとしたら笑われるだろうか。


「ライ」


 最近知り合った奴で、面白いやつがいる。
 それがこの男だ。
 たまたまふらりと気まぐれに立ち寄った図書館で、ライと出会った。
 他にも女の子がいる中で、どうにうわけか視線は目に止めたライから逸らせなかった。
 的確な表現が見つからないが、どこか異質というべきか浮世絵離れしてるというか、同じ空間の中にいるのにそいつだけは全く違う世界に生きてる、そんなはずもないけれどどうしてか、俺はそう感じてしまった。
 ずっとノーマルだと思ってたんだけどな。
 ライに出会ってから、そんな境界線さえとっくに壊れかけてる気がしてならないのは、女の子を追いかけていたはずの俺が、こうして何度と図書館に足を運んではライを探しているせいなのかもしれない。
 今日も今日とて調べものをしているのか、それとも制服を着ているままだから、勉強か?。
 どっちにしても、遠巻きに見てる連中はいても、近寄りがたい雰囲気のあるせいか、直接話しかけてるのは俺ぐらいなのだということが、少しだけ優越感を覚えた。

 ライの隣に空いたままの椅子をひいて、腰掛けるて反応を見てみるが、ライは一瞥しただけでまた視線は本へと移る。
 この野郎、無視か。
 とも思ったが、話をする中で、ライは至って真面目であるが一般の知識には疎く天然であるというのだけ走っているので、言葉を飲み込む。
 そして、何の真剣に読んでいるのかと机に乗り出して覗き込む。


「またブリタニアの古い歴史書か。よっほどその歴史が好きなのか。それとも、そこに何か引っかかることでもあんのか?」

 
 ある程度の質問には答えが返るものの、ライの場合、この地に来る前の事を尋ねると答えたくないのか答えられないのか黙ってしまうことが多い。
 そういう時、今みたいに、大抵目を伏せる。
 それが気になるのだが、物寂しいものを感じてそれ以上は聞かないことにしている。
 大げさに肩をすくませてから、前々から気になっていることを口にした。


「ライって、俺と会うときは決まって、制服姿だよな。いつも学校帰りに寄り道してんのか」


 ようやく顔を向けたライの瞳は、透き通るような銀の瞳で、まっすぐに見られると、何か邪な事を考えてるわけでもないのに、どきりとさせられる程清廉としている。
 儚い雰囲気を纏った端麗な容姿が白い肌とで際立って、表情もなく黙っていると人形ではないかと一瞬錯覚してしまうが、俺と話しているときのライは確かに目を瞬かせて生きてる実感が感じられる。
  
 
「制服は学園の義務だろ」


 やっぱり、天然だ。
 こういうときによくそう思う。
 俺が言いたいことと、ライの解釈が何処となくずれているところがある。
 因みに、ライはボケ返してるわけでもなく、真面目にそう言ってるのが時折対応に困るけれど、そんなところにさえ可愛さを見出しつつある俺はやっぱりコイツの事が放っておけなくなる。


「義務は知ってる。けど、休日ぐらい私服でいいんじゃねぇかと思ったんだよ。お前がどれだけ真面目なのか知らないけど。あっ まさか、制服が気に入ってるから同じ服を何枚も持ってるとかじゃねぇよな」


 ありえないとは思いつつも、平日はともかく休日にも制服姿でうろついてるのはさすがに気になる。
 ライはまるで初めてそれを聞いたように少しだけ目を見開いてから、顔を正面に戻すと視線を落すように考え込み始めた。

 おいおいおい、まさかマジなのかと危惧しそうになった俺にタイミングよくライが振り返る。


「制服を何枚も所持はしていないし、こうして出歩く為に着ているだけだ」

「で、私服はあるんだよな」

「ああ。一着だけ」

「なら、それ着て、って一着?! 冗談だろ? お前はアッシュフォード学園に通う学生なんだろ!?そこまで貧乏な奴聞いたことねぇぞ!」


 一つ一つの身のこなしや仕草に気品が感じられていたせいか、貴族の家柄と思っていた俺にはライの発言はあまりにも驚きだった。
 ライは真顔で冗談を言わないのを知っているのはわかっていたのだが、思わず椅子を倒すほどに勢いよく立ち上がり大きく声を荒げたために、周囲の視線が痛く突き刺さった。


「落ち着いてくれないか。ひとまず今は座りなおしてから話を聞こう」


 ライも冷たさを含んだ視線を向けられ、冷静な声
に落ち着きを取り戻した俺は、倒した椅子を戻して静かに席に着いた。


「さっきのあれは」


 また声が大きくなりそうなことに周囲の視線で気づいて、俺は声を潜める。


「冗談だろ。一着って、どういう生活してきたらそんな風になるんだよ」

「けれど、事実だ」

「マジか。そんなにアッシュフォード学園の学費は私服を買えないほど高いのか?」

「? 何を言ってるんだ」


 同じように声を潜めたのは俺にあわせたるわけではなく、若干呆れた声が入ってたからだった。
 本当にわからないと目を瞬かせてるライに、もう一度問うよう口を開きかけたところ、普段あまり表情を変えないあのライが、興味を抱いたように顔をあげて振り返った。
 その銀の瞳がその人物を映して少し和らいでいるのに、少し驚いた。


続く
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2012.07.11 
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