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思いつきで連載?
Cpは、大学生ルルーシュ×学生ライ。

ようやく対話へと向かいました
徒花の遁走曲 ~二人の12ヶ月~
神様より先にご挨拶…六


大学帰りの道で、公園の前に差し掛かると、意図せず向けた視線の先に、あの猫がいるのを見かけた。
前回と格好は違っていても、使い古したと思われるその服は、貧乏くさいように映る。
 あの教授に買われている猫がこの少年であると、断定するにしても、あまりいい待遇は受けていないのかと疑問が出る。
 といっても、その生活を垣間見たわけではないので、なんともいえなかったのだが、ルルーシュは街へと向かう足を、好奇心に引き寄せられるかのように公園のほうへと進路変更した。
 此方は一度見ただけで、話したこともない初対面、しかもあの少年に自分から接触する事は若干の緊張を覚えつつも、ルルーシュはなるべく自然を装うようにして声をかけた。


「お前、昨日も此処にいたな。公園が好きなのか?」


 ベンチでただぼんやりと風景を見ていた少年、ライの視線がルルーシュへと向けられる。
 昨日はフードを被っていたから、よく見ていなかったが、光沢のある銀髪の下にある白く端麗な顔は、美少年と呼ばれる綺麗なもので、何よりも宝石にも見劣らないフォゲットミーナットが不思議そうに見上げてくる様は、何より惹きつけられる。


「貴方は?」

「ただの大学生だ。そんな格好でふらふらしてると、補導されるぞ」


 声をかけたルルーシュはその場に溶け込むように、隣に腰掛けた。
 警戒心があるか人見知りの気があるなら、離れるか距離を置くかして反応を見たのだが、特に気にしていないのか少年はそのままだった。


「まさか、家出でもしているのか?」


 確信的な言葉をかけて避けられることも予想していたものの、ライは目を瞬かせるだけに終わる。


「家出?。僕に帰る家は」


 家出している自覚がないのか、それとも何か事情があるのか、それ以上の言葉を目を伏せることで隠された気になる。


「そうか。まあ、お前の気がすむなら、俺でよければ話し相手くらいにはなれるぞ」

「・・・?」

「一人でいるよりは退屈しないだろ。また此処であったらだけどな」


 ライの疑問をぶつける視線に気づきつつも、ルルーシュは腕時計に視線を落として呟いた。


「そろそろバイトの時間だ。じゃあな」


 一方的なようだが、反発はないだけマシだと思い、ルルーシュは髪をひかれる思いを断ち切るようにベンチから腰を上げて背を向けた。
 公園を出る手前でライを振り返ったが、ベンチにライはいなかった。
 もう帰ってしまったのか、それとも用事があって此処で暇をもてあましていただけなのか、ルルーシュは其れを知らないものの、此処に来ればまたいつか会えるとそんな予感を覚えて、バイトへと向かった。



続く・・・
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2012.05.17 
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