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Cpは、魔王執事ルルーシュ×幼少期ライ 

第十七話です。

他にも色んなキャラをだす予定となってます
第十七節
白皙はつめたく燃える


「帰りが遅いと思いましたら、寄り道ですか。それには、一言通達していただかないと」

「あ、貴方一体どこから」


 店を閉めて窓もなく鍵もかかっている密室の空間に、突然の男の出現に驚愕と困惑を浮かべるセシルを、冷ややかに一瞥して口にした。


「答えて欲しいのであれば、まず我が主をお返しいただけませんか。最も、選択は一つしかありませんが」


 紫の瞳が真っ赤に光るのを合図に、手品のごとく手元から離れた黒い炎が取り囲むように燃え広がっていった。



「きゃああ! 火が、私の人形が」


 慌てて手にした布などで火を消しにかかるセシルは余裕などなく、あっという間につながれた鎖を解いたルルーシュは、力の入らないライの小柄な身体を両腕に抱えて、セシルに言った。


「(床に赤の魔方陣。原因はこれか)火の取り扱いは注意が必要ですよ。貴方の欲望は燃えやすい火薬、しかし灰になれば元通りとなるのですから幸いでしょう」

「待ちなさい! 貴方、どーして私の邪魔をするの。私はただあの子を取り戻してくれると約束を信じて、今までずっと」

「ずっと、子供を人形にするのと引き換えにわが子を蘇らせると契約でもしていたのですが」

「っ!?」

「低級な悪魔の甘言に乗ったのは、貴方だが、わが主への行いその身をもってはらっていただこう」


 驚きの表情を浮かべるセシルに、ルルーシュは皮肉に笑うと、暗闇の中に溶けていくように消えていった。
 煙と焦げ臭い臭いに集まってきた野次馬達を屋根上に音もなく現出したルルーシュは、裾を引っ張る手に視線を落として、ライを見た。


「ルルーシュ・・・。此処に用はない、すぐに屋敷に戻るぞ」


 ぼんやりとした表情は冷めた物言いながら、相手は人間だから加減しろとライの目が訴えているように見え、ルルーシュは呆れたようにしつつも少し笑って言った。


「彼女はあのままにしておいても良かったのですか?」

「あれだけの騒ぎとなれば、地下に隠していた秘密諸共警察に探り出されるだろうから、僕にやれる事は何もない」


 店から出てきたセシルが、火が子供がと助けを求めるその切迫した勢いに、周囲のざわめきと遠くから聞こえてくる消防車の音など感心を持つことなく、物憂いな主の横顔を眺め、ルルーシュは声をかけた。


「屋敷に戻りましょう。旦那様にお叱りを受ける前に、貴方には私から処罰を受けてもらうのが前提ですが」

「すまない」


 危機感は抱いてなかったにしても、単独で行動を起こしたことに、少し怒っていることを感じ取り、目を伏せて謝罪を口にしたライに、ルルーシュは言い返す。


「反省なら屋敷に帰ってからしてもらいましょうか。っと言っても、我が主は聞いてはおらぬようですが」


 電池が切れたように寝息を立て始めたライの無邪気な寝顔に、ふっと魔王に似つかわしくもない優しげな笑みをこぼして、屋根上から飛び降りた。
 迷いもなくあてもなく街を彷徨っていた馬車の中に入り込むと、カカシが手綱を叩いて屋敷へと再び馬を走らせて行った。



続く
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2012.07.26 
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