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訪問者様、ありがとうございます。
懐かしさを振り返ることなく逆行、四話目。

Cpは、ルルーシュ×ライです。
彼方から、懐かしき記憶の白木蓮の匂いがする




隅々まで整備された庭園は、小さな池に橋がかかってあったり埋め込まれた白い石が綺麗な配置に並べられている。
 広い敷地内に、実に日本らしい趣がある庭を眺めながら歩いていたルルーシュは空を見上げる。
 何処の国でも空は等しく同じように、此処の空も青い色をしている。
 ただそれだけで、他に幼少期に一度気見た事のある物や景色は存在しても、此処はルルーシュの知らない世界だというのは事実によって思い知らされた。
 新聞、年月と色々手を出せる範囲に調べてみた結果、此処が過去の日本であるということ、またスザクやナナリーと過ごした頃よりも、古いということぐらいで、どうやってこの世界に来たのか、帰る方法はあるのかわかるものはなかった。
 それに、あの見間違いのなくライの面影を残すあの少年が、ライルと言うことに少し引っかかりを覚えた。
 同一人物にしてしまえば、納得できるのもあるのだが、前にいた世界のライと今の世界のライを一緒にしてしまうと、年齢に幅がありすぎる。
 出あった頃は自分達もかなり年の離れているというのは、あの若く美しい外見からすると無理があるからだ。
 C.C.と同じく不老不死の身体になったのなら頭では理解は出来るが、ライがコードを注いだという話は聞いてないし、本人からも離してもらった覚えはない。
 よく考えてみると、ライの事はまだまだわからないことが多すぎて。


「はぁ」


 知らず溜息をこぼすルルーシュの目の隅にふと何かが横切った。
 それを追いかけるように目を向けると、屋敷よりも小さな茶室へと着物を着た少女が歩いているのを見かけた。
 切り揃えられた長い黒髪とその横顔は、朝にも顔を見せてくれたあの少女だった。
 ひどく楽しそうな様子に声をかけるのを躊躇い、その後姿をナナリーに重ねるようにして目を追うと、後ろから不意をつかれた。


「こんな風に返り討ちを受けたのか。いや、あの傷は正面から受けたからではないとつかない傷だな。何をやったのかは深く追求しないが、君が幼女を狙うような犯罪者なら僕は見過ごせない」


 片手で背中をとんとつつかれたルルーシュは、足音も気配もなかったので目を見開くままに、振り返ると巫女服とは違う袴姿の着物を着た少年ライルが立っていた。


「犯罪者を匿っていたのならその時点で、お前も同罪になるぞ」


 否定とも言わず少しからかうように振り返ると、注視するように見上げていたライルが、ふっと口元を緩ませた。
 ライとは笑い方が異なるが、やはりライと重なるものがそこにあった。


「嘘を吐け。君が犯罪者、つまりは悪い人間であるとするなら、僕の妹の目は間違っていることになるだろ? 君もそれを疑うか?」


 見つけて助け出してくれたのはあの少女を疑ってしまいたくはないと言うようにも聞こえたが、ルルーシュも恩はあれど疑いようはなく、首を横に振って見せた。
 少し目を伏せたライルは、ルルーシュを横切るように歩いていく。


「ついて来い。案内する」


 そんな言葉を残して行くライルに、ルルーシュは疑問を投げながらその後を追う。 


「待て、何処に向かう気だ?」


 ライルは肩越しに振り返るようにして口にした。


「茶会だ。そこで君は当主に挨拶してもらう。当主きっての招待だから君に断る権利もないが」


 当主には一度話をしてみたいと思ったが、此方から招かれるとは思っても見なかったが、聞くチャンスではあると断る言葉もなく、ルルーシュは黙ってついていった。
 ライルはそれを一瞥して、口を緩めたのはこれからの事を予想しての事だった。
 


続く


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2012.05.18 
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